クレーマーとストーカー

クレーマーとストーカー

クレームストーカー 業務への苦情を装うため、企業などが内部で処理して警察に届け出ないケースもあるとみられ、表面化していない被害はさらに多いと指摘。平塚さんは「1人でなく複数で対応し、早期に弁護士を立てるなどしたほうがいい」とアドバイスする。
ストーカー加害者が業務への苦情を装うのは、ストーカー規制法が仕事や近隣トラブルなど恋愛感情以外の理由によるつきまといを規制対象外にしている事情がある。ただ、「恋愛感情」の目的要件を撤廃すると、取材や調査活動なども含め幅広く取り締まりの対象になる恐れがあり、専門家の間でも意見は割れている。

「金を返してほしかっただけ」。元交際相手の女性(46)宅に何度も押し掛けたとして、千葉県警に昨年3月逮捕された会社員の男(36)は調べにそう供述したという。

男は交際中、頻繁にプレゼントを送り、金銭的な援助もしていたが、県警幹部は「復縁したかっただけ」とみる。

しかし男が強く否定したため、県警はストーカー規制法違反での立件を見送り、みだりにつきまとうことを禁じた県迷惑防止条例違反容疑で逮捕した。毎日新聞の調べでは、1月8日時点で大阪や福岡、三重など34都道府県に同様の条例がある。

恋愛感情の目的要件を巡っては、昨年8月にストーカー規制の在り方について報告書をまとめた警察庁の有識者検討会でも議論になった。「撤廃すれば被害者が警察に相談しやすくなる」との意見がある一方、「規制範囲がむやみに拡大する」との懸念もあり、最終的には今後の検討課題とされた。