偽装結婚

偽装結婚

フィリピン人の少女が「背乗(はいの)り」と呼ばれる手口で他人になりすまして偽装結婚し、日本で就労していた事件で、17日に逮捕された名古屋市中区栄4のフィリピンパブ「CLUB WOMAN’S」の元店長、高木利幸容疑者(38)が、結婚相手の男に年間100万円を超える報酬を支払っていたことが、愛知県警への取材で分かった。高木容疑者は別の人物から、結婚相手を集めるなどの指示を受けていた形跡もあり、愛知県警外事課が背後関係を調べている。
外事課は17日、高木容疑者や、いずれもフィリピン国籍で同店店員のアンジェリン・フランシスコ・レイエス容疑者(23)と少女(18)のほか、この2人の偽装結婚相手などの同市北区清水3、森大祐容疑者(38)ら3人のタクシー運転手の計6人を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑などで逮捕した。容疑は昨年3月、同市北区役所に虚偽の婚姻届を提出したなどとしている。6人とも容疑を認めているという。
外事課によると、高木容疑者は偽装結婚の仲介役を務め、結婚相手となる男と面接し、偽装結婚の意思を確認したうえで、フィリピンへの渡航費用や報酬などを支払っていた。高木容疑者は「今まで20人の男をあっせんした」と供述しているという。高木容疑者も元タクシー運転手で、自分で知人らに声を掛けていた可能性もある。

今回の事件では、身分証明書などを偽造する背乗りと呼ばれる手口が使われた。逮捕された少女は、別の成人女性になりすまして、フィリピン国内で森容疑者と結婚したとする証明書を取得し、日本で虚偽の婚姻届を提出していた。成人になりすますことで風営法の年齢制限を外れ、偽装結婚で在留資格を得られるため、合法的に就労できる仕掛けだ。レイエス容疑者も婚姻届の提出時は未成年とみられ、同様に背乗りしていた。
外事課は、名古屋入国管理局からの通報で内偵捜査に着手した。先月27日に同店を摘発し、レイエス容疑者と少女を含む5人を出入国管理法違反(不法在留)の容疑で逮捕、9人を入管に引き渡していた。